うさぎの体温の平熱は?測り方と発熱・低体温の目安
うさぎの平熱は38.5〜40度が目安です。体温計を使った測り方のコツ、発熱・低体温で疑う病気、受診の目安をわかりやすく解説します。

野生のアナウサギは巣穴の中で外気温の変化を避けながら暮らし、体調が悪ければ物陰にじっと隠れて回復を待ちます。ところが家のうさぎはケージという限られた空間で、暑さ寒さも体調の変化も自分では調整しきれません。しかもうさぎは「具合が悪い様子を隠す」習性が強く、見た目ではわかりにくいまま状態が進んでしまうことがあります。だからこそ、体温という数値で客観的に体調を確認できる知識を、飼い主さんがあらかじめ持っておくことが大切です。
うさぎの平熱は何度が目安?
うさぎの平熱は38.5〜40.0度が目安です。人の平熱(36〜37度前後)よりかなり高く、犬猫の平熱(38〜39度前後)と比べても高めの数値になります。これは体格に対して体表面積が大きく、代謝によって体温が上がりやすい動物だからです。同じ個体でも、興奮しているときや暑い環境にいるときは平熱の範囲内でも高めに出ることがあるため、1回の数値だけで判断せず、普段の平熱を把握しておくことが目安の精度を上げるコツです。
うさぎの体温の測り方
うさぎの体温は、動物用の体温計を使って直腸(お尻の穴)で測るのが最も正確な方法です。耳で測る非接触式の体温計は人や犬猫用に作られたものが多く、うさぎの被毛や耳の形状では誤差が出やすいため、基本的におすすめできません。
具体的な手順は次の通りです。
- 体温計の先端にワセリンなど滑りをよくするものを薄く塗る
- うさぎをバスタオルなどで包み、体を安定させる(できれば2人体制で、1人が保定し1人が測る)
- しっぽを軽く持ち上げ、体温計を1〜2cmほど直腸内にゆっくり挿入する
- 電子体温計の場合は測定音が鳴るまで数十秒待つ
- 測定後は体温計の先端をアルコールなどで消毒する
直腸検温はうさぎにとって決して快適な行為ではないため、暴れて怪我をするリスクがある場合は無理をせず、自宅では触診や食欲・元気さの確認にとどめて、体温そのものは動物病院で測ってもらう方法もあります。日ごろの保定練習についてはうさぎのキャリー選び方と慣らし方で紹介している慣らし方の考え方が参考になります。
体温早見表|平熱・発熱・低体温の目安
うさぎの体温は38.5〜40.0度が平熱で、40.0度を超えると発熱、38.0度を下回ると低体温が疑われます。それぞれの状態で考えられる原因は次のとおりです。
| 状態 | 体温の目安 | 考えられること |
|---|---|---|
| 平熱 | 38.5〜40.0度 | 通常の状態 |
| 微熱〜発熱 | 40.0度を超える | 感染症、熱中症、ストレスなど |
| 低体温 | 38.0度を下回る | ショック状態、消化管うっ滞の悪化、重度の体調不良など |
この数値はあくまで一般的な目安であり、個体差があります。数値の解釈や対応については、必ず動物病院に相談してください。
体温が高いときに疑われること
体温が40度を超えている場合は、感染症や熱中症、強い痛みによるストレス反応などが考えられます。うさぎは全身に汗腺がほとんどなく、暑さへの耐性が低い動物です。室温が高い環境に長時間置かれると熱中症を起こしやすく、体温の急激な上昇に加えて、ぐったりする、呼吸が荒くなる、よだれが増えるといった様子が見られます。呼吸の状態についてはうさぎの呼吸が早い原因と受診の目安でも詳しく解説していますので、あわせて確認しておくと発熱時の判断がしやすくなります。夏場の室温管理そのものを見直したい場合は、日頃から室温と湿度を一定に保つ工夫が予防につながります。
体温が低いときに疑われること
体温が38度を下回っている場合は、ショック状態や消化管うっ滞の悪化など、緊急性の高い状態のサインであることがあります。うさぎの低体温は「元気がない」「食欲がない」といった見た目の変化よりも先に進んでいることが多く、気づいたときにはすでに状態が悪化しているケースも少なくありません。食欲不振やうんちが出なくなる症状に心当たりがある場合は、うさぎの鼓腸症(ガス)の症状と対処法も参考にしつつ、体温が低いと感じた時点で早めに動物病院へ連絡することをおすすめします。
体温以外にもチェックしたいサイン
体温だけでなく、耳の温度・食欲・うんちの状態・呼吸の速さを合わせて見ることで、体調の変化をより早く察知できます。うさぎは興奮すると耳が熱くなり、逆に体調が悪いと耳が冷たく感じられることがあります。また体重の増減も体調の変化を映す重要な指標のひとつです。日々の体重測定の方法はうさぎの体重の測り方と平均体重の目安で詳しく紹介しているので、体温チェックとあわせて習慣にしておくと安心です。
体温計はどう選べばいい?
うさぎの体温測定には、動物病院でも使われている電子式の体温計で、直腸検温に対応した細身の先端を持つタイプが向いています。測定時間が短い(数十秒程度)ものを選ぶと、うさぎの負担を減らせます。プローブ(先端部分)の使い回しは衛生面で避けたいため、専用のカバーやアルコール消毒用のコットンも一緒に用意しておくと安心です。自宅での測定に不安がある場合は、無理に自己判断せず、体温計の使い方自体を診察時に動物病院で教えてもらうのもひとつの方法です。
よくある質問
Q. うさぎの平熱は何度ですか? A. うさぎの平熱は38.5〜40.0度が目安です。犬や猫よりもやや高めの体温で、興奮時には平熱の範囲内でも高く出ることがあります。
Q. うさぎの体温は耳で測ってもいいですか? A. 耳式の非接触体温計は人や犬猫用に設計されているものが多く、うさぎでは誤差が出やすいためおすすめできません。正確に測りたい場合は、動物用の体温計で直腸検温を行うのが基本です。
Q. うさぎの体温が40度以上あるときはすぐ病院に行くべきですか? A. ぐったりしている、呼吸が荒い、よだれが多いなどの症状を伴う場合は、できるだけ早く動物病院に連絡することをおすすめします。数値だけでなく、普段と違う様子がないかも合わせて確認してください。
Q. 自宅で体温を測るのが怖い場合はどうすればいいですか? A. 無理に自宅で測定せず、食欲・元気さ・うんちの状態など見た目で確認できる範囲にとどめ、体温測定自体は動物病院に任せる方法もあります。うさぎに強いストレスを与えてまで測る必要はありません。
参考文献
- MSD獣医マニュアル「Noninfectious Diseases of Rabbits」 — 熱中症など体温に関わる感染症以外の病気の根拠として参照 https://www.msdvetmanual.com/exotic-and-laboratory-animals/rabbits/noninfectious-diseases-of-rabbits
- MSD獣医マニュアル「Routine Health Care of Rabbits」 — 日常の健康チェックや体調管理の考え方の根拠として参照 https://www.msdvetmanual.com/all-other-pets/rabbits/routine-health-care-of-rabbits
- MSD獣医マニュアル「Special Considerations for Rabbits」 — うさぎの扱い方・保定に関する注意点の根拠として参照 https://www.msdvetmanual.com/all-other-pets/rabbits/special-considerations-for-rabbits
体温の測定や数値の解釈に迷う場合は、自己判断せずかかりつけの動物病院にご相談ください。
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