うさぎのチモシー1番刈りと2番刈りの違いを解説
うさぎのチモシー牧草、1番刈りと2番刈りは何が違う?茎の硬さや繊維量、選び方の目安を年齢・体調別にわかりやすく解説します。

野生のアナウサギは、草原で硬さも成長段階もさまざまな草を1日に何十種類も食べ歩き、自分の体調に合わせて選び分けています。ところが家のうさぎは、飼い主さんが用意した牧草しか選べません。だからこそ「1番刈り」「2番刈り」の違いを知って、その子に合ったものを選んであげる手当てが必要になります。
チモシーの1番刈りと2番刈りは何が違うのか
1番刈りと2番刈りの最大の違いは、収穫する時期と茎の硬さです。1番刈りはチモシーが穂を付けて成長しきった初夏(5〜6月頃)に刈り取ったもので、茎が太く硬め、穂も多く含まれます。2番刈りは1番刈りを収穫した後にもう一度伸びてきた若い草を夏〜初秋に刈ったもので、茎が細く柔らかめ、葉の割合が多くなります。同じチモシーでも「何回目に生えてきた草を刈ったか」で硬さと風味が変わる、とイメージすると分かりやすいです。
1番刈りと2番刈りの違い早見表
1番刈りは茎が硬く穂が多い主食向きの牧草で、2番刈りは茎が柔らかく葉が多い食べやすい牧草です。違いが出るのは収穫時期・茎の硬さ・穂の量・香り・向いている場面の5点で、次の表にまとめました。
| 項目 | 1番刈り | 2番刈り |
|---|---|---|
| 収穫時期 | 初夏(1回目の刈り取り) | 夏〜初秋(2回目の刈り取り) |
| 茎の硬さ | 硬くしっかりしている | 柔らかく折れやすい |
| 穂の量 | 多い | 少ない・穂が小さい |
| 香り・食いつき | 香りが強め、好みが分かれることもある | 香りが穏やかで食べやすいと感じる子が多い |
| 向いている場面 | 歯の摩耗を促したい、換毛期でよく食べる子 | 老齢・歯が弱い子、牧草をあまり食べない子のきっかけ作り |
表の「食いつき」はあくまで一般的な傾向で、個体差が大きい点には注意が必要です。実際にうちの子に合うかどうかは、少量ずつ試して食べる量を見て判断するのが確実です。
どっちを選ぶべき?年齢・体調別の目安
基本の主食にするなら、まずは1番刈りを選ぶのが一般的な目安です。1番刈りは茎が硬く繊維(食物繊維。腸を動かす働きがある)をしっかり噛んで食べる必要があるため、歯の伸びすぎ(不正咬合)を防ぐ効果が期待でき、健康な成猫うさぎの主食として広く勧められています。一方で、次のような子には2番刈りを組み合わせるのも一つの方法です。
- 牧草をあまり食べず体重が減ってきている子(まず食べてもらうことを優先)
- 歯を痛めていて硬いものを噴かむと嫌がる子
- シニアうさぎで顎の力が弱くなってきた子
- 1番刈りだけだと食べ残しが多い子(2番刈りを混ぜて食べる量を増やす)
体重1.5kgのうさぎなら、牧草は体格に対してほぼ無制限(食べたい放題)に近い量を置いておくのが基本です。目安として、体と同じくらいの量の牧草が1日で減っているかを見てあげてください。1番刈りだけで食べる量が少ない場合は、2番刈りを1〜2割ほど混ぜてみると食欲が戻ることがあります。
3番刈りとの違いも知っておく
3番刈りは2番刈り収穫後にさらに伸びた草を秋に刈ったもので、1番・2番よりもさらに柔らかく、葉の割合が高いのが特徴です。硬さで言うと「1番刈り>2番刈り>3番刈り」の順に柔らかくなっていくイメージです。3番刈りは主食向けというより、牧草嫌いの子への「導入用」や、療養中で硬い牧草が噛めない子への一時的な選択肢として使われることが多く、主食を丸ごと置き換えるのではなく1番刈りと併用するのが基本の考え方です。
切り替え方・混ぜ方のコツ
1番刈りから2番刈りへ切り替えるときは、いきなり全量を変えず、1週間ほどかけて少しずつ配合比を変えるのが失敗しにくい方法です。急に牧草の種類を変えると、匂いや硬さの違いに警戒して牧草そのものを食べなくなることがあります。手順の目安は次の通りです。
- 1番刈り9:2番刈り1の割合で1〜2日与える
- 食べる様子を見ながら1番刈り7:2番刈り3に増やす
- さらに問題なければ半量ずつ、最終的な配合比まで進める
牧草入れに2種類を分けて入れておき、うさぎ自身に選ばせる方法もおすすめです。どちらをよく食べているか観察することで、その子の好みが分かってきます。牧草入れの形状によって食べやすさが変わるので、うさぎの牧草入れ選び方|食べやすさで比較するコツも参考にしてみてください。
保管方法と品質チェックの注意点
チモシーは1番刈りも2番刈りも、湿気を含むとカビや品質劣化が進みやすいため、開封後は密閉できる容器か袋に入れ、直射日光を避けた涼しい場所で保管するのが基本です。購入時・保管中は次の点をチェックしましょう。
- 変色していないか(黄色〜緑色が自然な色、茶色や黒っぽい変色は劣化のサイン)
- カビ臭さや酸っぱい匂いがしないか
- 湿って束が固まっていないか
- 開封後はできれば1〜2ヶ月程度で使い切れる量を購入する
子うさぎのうちはアルファルファ牧草を中心に与える時期がありますが、成長に合わせてチモシーへ切り替えていく必要があります。切り替えのタイミングについてはうさぎのアルファルファはいつまで?チモシーへの切り替え時期で詳しく解説しています。また、牧草だけでなくペレットの成分バランスも健康管理に関わってくるので、うさぎのペレット成分と選び方|無添加は何が違う?も合わせて確認しておくと安心です。
よくある質問
Q. うさぎに2番刈りだけを主食にしても大丈夫ですか? A. 2番刈りだけを主食にすることは可能ですが、硬い1番刈りに比べて歯の摩耗を促す働きが弱くなる可能性があるため、基本は1番刈りを主軸にして2番刈りを補助的に混ぜる形が勧められます。歯の伸びすぎが気になる場合は動物病院へ相談してください。
Q. 1番刈りと2番刈りは同時に置いても平気ですか? A. 同時に置いて問題ありません。牧草入れを2つ用意して1番刈りと2番刈りを分けて入れておくと、うさぎが自分の好みや食べたい硬さを選べます。
Q. うさぎが1番刈りを全く食べないときはどうすればいいですか? A. まずは新鮮さや保管状態を確認し、それでも食べない場合は2番刈りや3番刈りなど柔らかいタイプを少量試してみてください。長期間牧草をほとんど食べない状態が続くときは、うっ滞などのリスクもあるため早めに動物病院へ相談することをおすすめします。
Q. チモシー以外の牧草と混ぜてもいいですか? A. オーツヘイやオーチャードグラスなど他の牧草と混ぜて与えることは一般的に行われています。ただし主食はチモシーを中心にし、他の牧草は嗜好性を高めるための追加分として少量から試すのが安心です。
参考文献
- MSD獣医マニュアル「Routine Health Care of Rabbits」 — 牧草を含む日常のケア・食事管理の一般的な考え方の根拠として参照 https://www.msdvetmanual.com/all-other-pets/rabbits/routine-health-care-of-rabbits
- MSD獣医マニュアル「Management of Rabbits」 — 成長段階に応じた食事管理の一般的な指針として参照 https://www.msdvetmanual.com/exotic-and-laboratory-animals/rabbits/management-of-rabbits
- MSD獣医マニュアル「Noninfectious Diseases of Rabbits」 — 牧草不足による不正咬合・うっ滞リスクの背景情報として参照 https://www.msdvetmanual.com/exotic-and-laboratory-animals/rabbits/noninfectious-diseases-of-rabbits
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