うさぎのなつかせ方|嫌われる行動と信頼を築く7つのコツ
うさぎになかなか懐いてもらえず悩む飼い主さんへ。うさぎの習性から考える正しい距離の縮め方と、避けたいNG行動を紹介します。

「なつかない…」と悩んでいませんか?
お迎えしたばかりのうさぎさんが、ケージの隅で固まったまま動かない。手を近づけると逃げてしまう。そんな姿を見て、「嫌われているのかも」と落ち込んでしまう飼い主さんも多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、うさぎがすぐに懐かないのはごく自然なことです。うさぎは本来、警戒心がとても強い動物だからです。この記事では、①うさぎが懐きにくい理由、②信頼を築くための具体的な7つのステップ、③絶対に避けたいNG行動を紹介します。焦らず、この子のペースに合わせて向き合っていきましょう。
そもそも、うさぎはなぜ警戒心が強いの?
うさぎが警戒心の強い動物なのは、野生下で捕食される側の立場だったことに由来すると考えられています。だからこそ、いきなり距離を詰めようとせず、じっくり時間をかけることが懐かせる近道になります。
野生のうさぎは、キツネや猛禽類などに常に狙われる立場です。物音や気配にすぐ反応し、瞬時に巣穴へ逃げ込めるかどうかが命を左右します。この本能は、何世代もペットとして飼われてきたうさぎにもしっかり残っています。人間が「かわいがりたい」と急に手を伸ばす行為は、うさぎからすれば「捕食者に襲われるかもしれない瞬間」と同じに映ってしまうことがあるのです。まずは「この子にとって、私はまだ得体の知れない存在なんだ」と理解してあげることが、なつかせ方の第一歩になります。
うさぎを懐かせる7つのステップ
うさぎを懐かせるには、いきなり触るのではなく「安全な存在だと認識してもらう」段階を踏むことが大切です。以下の順番を意識するだけで、うさぎさんの警戒心はぐっと和らぎやすくなります。
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まずは同じ部屋で過ごす時間を増やす ケージのそばで静かに読書やスマホをいじるなど、うさぎさんの視界に「無害な生き物」として存在し続けましょう。コツは、うさぎさんを直視しすぎないこと。じっと見つめる行為は威嚇と受け取られることがあります。
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声のトーンを毎回同じにする 話しかける際は、低すぎず高すぎない、穏やかな声を心がけましょう。コツは「いつも同じ人が、いつも同じ声で」話しかけること。声で「安全な人」だと覚えてもらいやすくなります。
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おやつを使って「良いこと」を関連づける ケージ越しに、うさぎさんの好きな野菜や牧草を手から差し出してみましょう。コツは、手を伸ばしすぎず、うさぎさんが自分から近づいてくるのを待つことです。
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うさぎさんのタイミングを尊重する 逃げようとしたら、追いかけずにすぐ手を引きましょう。コツは「触りたい」気持ちをぐっとこらえること。うさぎさんに「近づいても危険はない」と学習してもらう時間になります。
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低い姿勢で目線を合わせる 人間が立ったままだと、うさぎさんにとっては巨大な捕食者に見えてしまいます。コツは、床に座るか寝転がるくらいの低さで過ごすことです。
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無理に抱っこしない 信頼関係ができるまでは、抱き上げる行為を控えめにしましょう。コツは「なでる」から始めて、抱っこは最終段階と割り切ることです。
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決まった時間にお世話をする 毎日同じ時間にごはんやお掃除をすることで、うさぎさんの中に「安心できるリズム」が生まれます。コツは、多少バタバタしていても、時間だけはできるだけ揃えることです。
抱っこは要注意!骨折のリスクも
うさぎの抱っこには、骨折などのリスクがともなうことを知っておきましょう。うさぎの骨は体格のわりに華奢だといわれており、抱かれるのを嫌がって暴れた拍子に、後ろ足を強く蹴って背骨や足を痛めてしまうケースが報告されています。
だからといって、抱っこを完全に諦める必要はありません。安全に慣らすためには、次の点を意識してみましょう。
- 床など低い場所で行い、落下の高さを最小限にする
- お腹と後ろ足をしっかり支え、体全体を密着させる
- 嫌がって暴れたら、無理せずすぐに下ろす
- 短時間から始め、徐々に時間を延ばす
- 抱っこの練習は、うさぎさんの機嫌が良いタイミングを選ぶ
慣れないうちは、抱っこよりも「床に座って隣にいる」時間を優先するほうが、結果的に早く距離が縮まることも多いです。
これはNG!うさぎに嫌われるやりがちな失敗行動
良かれと思ってやった行動が、実は警戒心を強めてしまうこともあります。次のような行動には注意しましょう。
- 上から手を伸ばして頭をなでようとする:猛禽類に襲われる恐怖を連想させることがあるため、下から手を差し出すほうが安心されやすいです。
- 大きな声で名前を呼び続ける:うさぎさんにとっては単なる大きな音の連続に感じられ、ストレスの原因になることがあります。
- 無理やり抱き上げて撫でようとする:最初は「捕まえられた」という恐怖体験になりがちです。
- 懐くまで毎日触ろうとする:焦る気持ちはわかりますが、「触られる=嫌なことが起きる」と学習させてしまう恐れがあります。
「早く仲良くなりたい」という気持ちが先走ってしまい、こうした行動をとってしまいがちです。「うちの子はなつかないタイプなのかも」と思っていたのに、実は接し方を少し変えただけで態度が変わった、という声もよく聞かれます。
懐くまでの期間の目安
うさぎが懐くまでの期間には個体差が大きく、一概に「何日で懐く」とは言い切れません。性格や過去の経験、お迎え時の月齢によっても大きく変わってきます。焦らず、この子自身のペースを見守ってあげましょう。
| 段階 | 見られやすい様子 |
|---|---|
| 警戒期 | ケージの隅にこもる、足を鳴らす(スタンピング) |
| 様子見期 | こちらを観察する、おやつには近づく |
| 慣れ期 | 名前を呼ぶと反応する、自分から近づいてくる |
この表はあくまで一般的な目安です。行ったり来たりしながら少しずつ進んでいくのが自然なので、後戻りしたように感じても心配しすぎないでください。
よくある質問
Q. うさぎが足を「ダンッ」と鳴らすのはなつかない証拠ですか? A. スタンピングと呼ばれる行動で、警戒や不満を伝えるサインとされています。なつく・なつかないの直接的な証拠というより、「今は不安を感じている」というサインとして受け止めてあげましょう。
Q. お迎えして1週間経ちますが、まだケージから出てきません。異常でしょうか? A. うさぎさんによっては、新しい環境に慣れるまで数週間かかることも珍しくありません。無理に出そうとせず、ケージのそばで静かに過ごす時間を増やしてあげましょう。食欲や排泄に問題がなければ、そのまま見守って大丈夫です。
Q. 撫でると逃げるのですが、嫌われているのでしょうか? A. 単に「まだ慣れていない」段階である可能性が高いです。手のひらのにおいを嗅がせる、下から優しく触れるなど、段階を踏むことで少しずつ受け入れてもらいやすくなります。
Q. 高齢のうさぎでも懐かせることはできますか? A. 年齢を重ねたうさぎさんでも、時間をかければ信頼関係を築ける可能性は十分にあります。若い個体より慎重に、より穏やかなペースで接してあげることを心がけましょう。
Q. 多頭飼いだと懐きにくくなりますか? A. うさぎ同士の関係性が優先される場合もありますが、必ずしも人に懐かないというわけではありません。一頭ずつと過ごす時間を意識的に作ることで、それぞれとの信頼関係を育てやすくなります。
参考文献
- House Rabbit Society「Bonding With Your Rabbit」
https://rabbit.org/behavior/bonding-with-your-rabbit/ - House Rabbit Society「Shy Rabbits」
https://rabbit.org/behavior/shy-rabbits/
本記事は、うさぎの一般的な習性・飼育知識をもとに執筆しています。個体差が大きいテーマのため、体調や行動で気になる点がある場合は、うさぎの診療を行っている動物病院へご相談ください。
すぐには振り向いてくれなくても、毎日そばにいる時間そのものが、この子にとってはかけがえのない安心材料になっています。焦らず、うさぎさんのペースに寄り添いながら、少しずつ言葉を交わせない分の信頼を積み重ねていってください。ふとした瞬間に鼻先を近づけてくれる日が、きっと訪れるはずです。
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